確かに築年数が古い物件は避けるべき!?築年数の考え方について

2016/04/13

今回は建物を選ぶ際の築年数の考え方について、お話いたします。

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建物は躯体と設備に分かれます。躯体とは、鉄筋コンクリートの柱や梁、壁や杭、扉、バルコニー、窓枠サッシュ、階段などの部分を指します。設備とは、照明やマルチメディアコンセントなどの電気、エアコンの空調、ウォシュレット・バス・給湯器などの給排水衛生などの部分を指します。

躯体と設備の区分けを見ると、明らかに壊れやすいのは設備の方です。また商品の進化が早いのも設備になります。そのため、設備は15年を目安に耐用年数が切れるのが一般的です。

建物を選ぶ際は築10年以内の物件を優先的に見ることをお勧めします。築10年以上の物件は、今後設備更新を控え、修繕費用が膨らむ可能性が有るからです。また築20年以上の物件で、仮に設備の修繕履歴があったとしても、今度は躯体の大規模修繕時期に重なる可能性が有ります。

躯体の大規模修繕とは、外壁塗装やエレベーターの更新などがあります。大規模修繕で最も金額が高くなるのは、通常、エレベーターの更新です。築30年以上の物件は大規模修繕の積立金状況や修繕計画がどのようになっているのか確認する必要があるでしょう。いずれにしても築年数の古い物件は修繕費用もかかるため、基本的にはお勧めはしません。

しかしながら、建物の築年数と立地のどちらを優先すべきかと言えば、立地です。いくら新しい物件でも、物件の立地が悪ければ、すぐに空室に苦戦します。自然発生的な故障に対応する修繕よりも、空室対策のリフォームの方が、遥かにお金がかかります。今はリフォーム技術も発達していますので、立地の良い築古物件を安く購入し、リフォームして貸し出した方が、リスクは低くなります。

築年数だけで物件価値は決まりません。立地や部屋の形状など他の要因も考慮しながら良い物件を見極める必要があります。