一口にマンション用地と言っても千差万別です。広いマンション用地の地型は様々で、整形な土地よりも不整形な土地の方が多いくらいです。中でもワンルームマンション用地というのは、地型が悪い土地が多いです。都内の場合、分譲マンションにも利用できない、オフィスにも利用できない中途半端な土地がワンルームになりやすいことが理由です。
地型の悪い土地は設計にも悪影響を及ぼします。効率の良い賃貸事業を行うためには、なるべく専有面積を多くと必要があります。そのため地型の悪い土地であると、形の悪い部屋も現れることになります。形の悪い部屋は貸しにくいです。広い部屋であれば、多少形が悪くても他でカバーできます。しかしながら、ワンルームマンションはそもそも面積が狭いため、形の悪さを吸収できません。そのためベッドや机、テレビなどの大型家具の配置が難しくなり、人気のない部屋になります。
またワンルームマンションは建築コストを引き下げるために、柱と柱の間を狭くして設計されます。柱と柱の間を狭くすると、それを繋ぐ梁を細くすることができるため、全体の建築費を安く抑えることが可能です。そのためワンルームマンションは部屋の中に大きな柱が出てきます。たまに分譲マンションでバルコニーに柱を出して部屋の中には柱を作っていない物件があります。これはアウトフレーム工法と言われ、非常に贅沢な作りのマンションです。アウトフレーム工法の物件は柱と柱の距離が長くなるため、梁が太くなり建築費が高くなります。
ワンルームマンションは部屋の中に梁が出ますが、物件を良く見ると、柱が4つ角にある部屋同士に挟まれた部屋に、柱の内、綺麗な形の部屋があります。このような物件は非常に価値があります。柱のない部屋は圧迫感がなく、すぐに入居も決まります。図面を見て柱のない物件であれば、ラッキーだと思ってください。
同じ立地のマンションでも貸しやすい部屋と貸しにくい部屋がありますので、図面は良く見ることが重要です。