実は同じマンションの中にも貸しやすい部屋と貸しにくい部屋がある!

2016/03/28

せっかく良い立地の物件に出会えたとしても、貸しにくい部屋を選んでしまうともったいないです。そこで今回は部屋選びのポイントについてお話いたします。

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賃貸マンションの敷地形状は千差万別です。建物計画は敷地形状や前面道路の幅員に影響を受けながら設計されます。そのため、同じマンションにおいても、貸しやすい部屋と貸しにくい部屋というのが生じてしまいます。実は分譲マンションにおいても、売れやすい部屋と売れにくい部屋というのが生まれます。これは集合住宅の宿命と言えます。

ワンルームマンションで一番貸しにくい部屋は形の悪い部屋です。ワンルームで最も大きな家具はベッドになります。ワンルームは部屋が狭いため、ベッドの配置次第で他のスペースの利用効率が決まります。たまに敷地が不整形のため、部屋の形が台形状やL字型になっている部屋を見かけます。このような部屋はベッドを置いた後、残りの机やテレビなどの配置がしにくくなり、入居者が敬遠しがちです。

ワンルームマンションは面積が小さいため、形の悪さが、入居の決まりにくさに直接的な影響を及ぼします。形の悪さは柱の位置も影響します。ワンルームマンションは建築費を安く抑えるため、柱と柱の間のスパンが短い傾向にあります。分譲マンションではアウトフレーム工法と言って、柱がバルコニーに出ている物件もありますが、その分、梁成が太くなり建築費が上がります。建築費を抑えているワンルームマンションは、柱が部屋の中に出てくるケースが多いのです。

柱が中に出てくる部屋は、その分、形が悪くなります。同じマンションであっても、柱がある部屋と無い部屋では同じ面積でも賃料に1,000円くらい差をつけているケースも見られます。逆に言えば、形の良い部屋は1,000円アップさせても決まりやすいということです。

部屋の形は躯体で決まってしまうため、後から変えることはできません。ウォシュレットのような設備であれば、入れ替えることで最新のものにすることができます。そのため最初に重視すべきは設備よりも部屋の形なのです。できるだけスッキリした形の部屋を選びましょう。