賃貸マンションの収益力向上にはテナントリテンションが有効なワケ!

2016/06/02

賃貸マンションの経営も時代によって考え方が変わってきます。そのうちの一つが、入居者に長く居てもらおうという考え方が最近では一般化しつつあります。

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賃貸マンションの供給が今ほど多くなかった時代には、礼金収入がありました。少し立地の良い物件であれば、礼金2ヶ月、敷金2ヶ月などという物件は普通に存在しました。そのため、1人の入居者に長く居てもらうよりも、どんどん入れ替わってくれた方が、礼金収入が増えたため、回転数を上げたいと思うオーナーが多くいたことも事実です。

しかしながら、今では礼金が取れる物件というのはほとんどありません。また全国的に見て住宅の家賃は依然として下落傾向にあるため、少し前に契約した入居者の賃料の方が高い傾向にあります。そのため、入居者には長く入り続けてもらった方が得な時代に変わってきました。

このようにマーケット環境が変化してきているため、今では入居者(テナント)に出来るだけ長く居てもらうためのテナント維持活動というのが注目されつつあります。それはテナントリテンションと呼ばれる活動です。

テナントリテンションは賃貸住宅だけではなく、商業施設やオフィスなどにも多く取り入れられています。ビル側がテナント向けサービスを施すことで、テナントの居心地を良くし、退去を防ぐ取組を行うのです。

賃貸マンションのテナントリテンションはまだまだ本格的なものではありません。効果的なものとしてはオーナーが物件の近くに住んでいれば、適度に顔を合わせて挨拶を行うといったものがあります。昔ながらのやり方ですが、オーナーと入居者の間にある程度の人間関係が築くことが最も良いテナントリテンションになります。

その他は、季節ごとに共用部に飾りつけを行うなども一つです。掲示板などの皆の目が行くところに、クリスマスや七夕など季節感を感じる飾り付けなども行うのも効果的です。

テナントリテンションは空室も防ぐため、収益力向上策の有効な手段なのです。