私はワンルーム業者ではありませんので、ワンルーム投資を強く勧めている訳ではありません。そのため、ワンルーム投資には「こんなメリットがありますよ」とか「あんなメリットがありますよ」と言うつもりもありません。それよりもワンルーム業者が言うメリットには胡散臭ささえ感じています。
私がワンルーム投資のメリットの中で、最も疑問に思うのが「損益通算」による節税メリットです。ワンルーム投資などの不動産所得は、給与所得と損益を通算できるため、「節税になりますよ」という謳い文句です。
損益通算はメリットでも何でもありません。これに騙されては駄目です。損益通算で節税ができるということは、不動産所得が赤字ということです。そもそも赤字になるような不動産投資をしてはいけません。
確かに、不動産投資の初年度は不動産取得税が発生するため、赤字になる可能性もあります。そのため、初年度のみ損益通算で節税が可能なのかもしれません。ただ、この程度がメリットかどうかはなはだ疑問です。2年目以降も不動産所得が赤字になるようでは、その不動産投資は失敗していると言って良いでしょう。
昔から、「節税を求めるとお金が逃げていく」という格言があります。お金は利益を出さない限り、貯まりません。無駄な税金を払う必要はありませんが、節税を目的として無駄なお金を払うことは、本末転倒です。不動産投資は節税が目的ではないので、いかに利益をたくさん出せるかを考えるべきなのです。
ワンルーム業者は、必死に「買わせよう、買わせよう」としますので、損益通算まで、まるでメリットかのように言う人たちも多いです。逆に節税ができてしまうような儲からない不動産投資は危険です。
まずはきちんと利益を追い求める投資を考えることが基本です。損益通算はメリットでも何でもないのです。