経費率を見て悪い物件を見抜く方法

2016/03/14

不動産賃貸業は、オフィスや住宅、商業施設など色々なアセットタイプがありますが、費用項目というのは、基本的にはどれも同じです。今回はワンルームマンションで生じる費用について解説していきます。

 

まず不動産を保有すると、土地と建物に固定資産税と都市計画税が発生します。土地も建物も固定資産税評価額というものがありますが、実際に税金を計算するには固定資産税評価額ではなく、課税標準額の方を用います。固定資産税なら課税標準額に1.4%を乗じたもの、都市計画税なら課税標準額に0.3%を乗じたものが税額になります。

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次に建物の損害保険料です。火災保険などが該当しますが、たいした金額ではないはずです。保険料は不動産賃貸業の中で一番金額が小さい経費です。

 

ワンルームマンションであれば、その他に建物維持管理費と修繕積立金を支払います。建物維持管理費というのは、清掃費や設備点検費用、エレベーターなどの共用部の電気代などを含みます。修繕積立金は大規模修繕に備えるための費用です。その他、管理会社を使う場合は、賃料の3~5%程度を管理会社に支払います。

 

また入居者が退去した場合、クリーニング代が発生します。さらに経年劣化によるクロスの汚れなどはオーナーが負担する原状回復費用になります。原状回復費用は本来であれば入居者が負担すべきものですが、故意過失によるも以外の通常損耗についてはオーナーの負担となります。

 

入居者が退去すると次の入居者を探すための費用も発生します。不動産会社に支払う仲介手数料です。また慣習として、不動産会社が別の不動産会社を使って入居者を決めると、ADと言われる広告宣伝費も支払うことになります。

 

不動産賃貸業の場合、経費を賃料収入で割った経費率が30%を超えてしまうような物件は、経費率が高すぎると言えます。経費率が30%を超えていれば、賃料が安いか、費用が高いかのどちらかに原因があります。投資を判断するには、経費率についても是非確認しましょう。