不動産相場の調べ方!おすすめの調べ方には何がある?

2022/03/06
この記事の筆者:竹内英二 (不動産鑑定事務所:株式会社グロープロフィット代表取締役)
保有資格:不動産鑑定士・宅地建物取引士・中小企業診断士・不動産コンサルティングマスター・相続対策専門士・賃貸不動産経営管理士・不動産キャリアパーソン

よくインターネット上には査定を依頼する前に「自分で相場を調べましょう」といった情報を目にすることがあります。

理想論はそうかもしれませんが、実際に一般の人が不動産の相場を把握することは難しいです。
マンションは比較的簡単ですが、特に土地や戸建ては相場の把握が難しいといえます。

では、相場はどのように把握したら良いのでしょうか?
この記事では「不動産相場の調べ方」について解説します。

1.不動産相場を調べるのは何故必要?

理想論からすれば、私も不動産の売却では査定を依頼する前に自分で相場を把握した方が良いと思います。

理由としては、適正な相場を把握していれば査定結果に対して高過ぎるまたは安過ぎるといった判断をすることができるからです。

しかしながら、適正な相場というのは自分で把握できるものなのでしょうか?
不動産は適正な価格を求めるために、国がわざわざ不動産鑑定士という資格まで作っています。

それほど不動産の適正な価格は分かりにくいということであり、簡単に知ることはできません。

正直言うと、不動産鑑定士ですら適正な価格がわからないといった不動産は山ほどあります。

不動産鑑定士が時間をかけて調べないと適正額がわからない不動産も多い中、一般の人が不動産の相場を簡単に把握できるものではないのです。

逆に一般の人が間違った方向性で相場を把握してしまうと、相場を調べたことが逆効果となってしまいます。

そのため、個人的な意見としては、査定の依頼前にそれほど一生懸命相場は調べなくても良いと思っています。
面倒であれば、いきなり不動産の一括査定を用いて査定を依頼しても大丈夫です。

複数の査定結果を平均すれば、それが自ずと相場になりますので、高過ぎるまたは安過ぎる査定価格を見抜くことができるからです。

2.一般的な相場の調べ方

ここでは、インターネットでよく紹介されている一般的な相場の調べ方を解説します。
インターネット上で紹介されている情報は、立場に応じたポジショントークだったり、ルール上公的なサイトしか紹介できなかったりするため、必ずしも適切なサイトが紹介されているわけではありません。

インターネット上でよく紹介されている相場を調べるサイトは以下の2つです。

土地総合情報システムとは国土交通省が不動産の安全な取引の推進を目的に運営している情報サイトです。

情報源は国土交通省が実際に不動産の取引をした人に対して行ったアンケート調査の結果が元になっています。

価格は売り出し価格(売主の希望価格)ではなく、実際に決まった成約価格をベースとなっており、リアルな取引相場を調べることが可能です。

土地総合情報システムには、「不動産取引情報検索」機能や「地価公示・都道府県地価調査」の閲覧機能がります。
不動産の相場を調べるには、、「不動産取引情報検索」を利用します。

不動産の種類と地域を絞り込んでいくと、調べたい地域における取引情報の一覧を確認することができます。
例えば、戸建ての相場を調べたときの表示結果な以下の通りです。

検索結果としては上表な数値の羅列が表示されるだけですが、実際にこの数値から相場を把握するのは難しいのではないでしょうか?

正直言うと、不動産鑑定士でもこの情報から相場を把握しろといわれても無理です。
特に、戸建ての場合、土地の建物の内訳価格が明示されていないため、情報としては判然としない感じとなっています。

また、レインズマーケットインフォメーションもよく紹介される相場調査サイトです。
レインズマーケットインフォメーションとは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営している不動産情報サイトになります。

レインズマーケットインフォメーションは、全国の不動産会社が関わった取引の成約価格情報が情報源となっており、信頼性が極めて高いサイトです。
データ量も土地総合情報システムより豊富な点が特徴となります。

レインズマーケットインフォメーションでは、マンションと戸建ての両方の相場を調べることができます。
条件を絞り込んで表示される結果は、以下の通りです。

レインズマーケットインフォメーションも総額の数字が羅列されるだけであり、ここから相場を推測するのは無理といえます。

土地総合情報システムやレインズマーケットインフォメーションは、情報源としては信頼性が高いのですが、個人情報保護を理由に物件が特定されない情報が加工されており、逆に使いにくくなっています。

それぞれ物件の場所や土地と建物の内訳価格等が不明な上に、総額だけが羅列されており、プロが見ても「何がなんだかわからない」というのが正直なところなのです。

いずれのサイトも相場はプロでも把握できませんし、逆にこれらのサイトで相場調べに固執し過ぎると見誤った情報を認識する恐れもあります。

時間をかけて土地総合情報システムやレインズマーケットインフォメーションで相場を調べることは、個人的にはおすすめはしないです。

3.相場を調べるのにおススメのサイトはどれ?

ここで、相場を調べるのにとっておきのサイトがあるのでご紹介します。
それは「ウチノカチ」というサイトです。

ウチノカチは、民間の会社が提供しているサービスですが、国土交通省の土地総合情報システムを情報源としている点が特徴です。

利用しにくい土地総合情報システムを利用しやすい形に変えており、相場を把握しやすくなっています。

一般的に民間会社の相場検索サイトは情報ソースが明らかになっておらず、信頼性が担保できないものが多いですが、ウチノカチは情報ソースが明確になっているという点で信頼性は高いといえます。

ウチノカチが優れている部分は、条件を指定すると土地総合情報システムの情報源をベースに価格がズバッと表示される点です。

特におススメなのが戸建ての「中古住宅の想定取引価格」という機能になります。
下図のように築年数や土地面積、建物の延床面積、駅距離をしていくだけで、1つの価格が表示される優れものです。

また、築年数に応じて価格がどれだけ下がっていくかを調べることができる機能もあります。
今売らなくても、例えば5年後や10年後に価格がどの程度下がるのかを知ることもできます。

ウチノカチは、土地総合情報システムの情報を元に相場が確認できるため、土地総合情報システムを使って調べているのと同じです。

土地総合情報システムは、はっきり言ってプロでも相場を調べることはできませんが、ウチノカチを使えば誰でも簡単に無料で相場情報を調べることができるようになっています。

ウチノカチがインターネット上で紹介されていないのは、単に民間会社のサービスだからです。

民間会社のサイトが他の民間会社のサービスを紹介しにくいですし、また公的機関の際とも民間会社のサービスは紹介しにくいといえます。

また、紹介することで報酬が得られるアフィリエイトでもないことから、本当に良いものなのに情報として埋もれてしまっているのです。

便利で使いやすいものは、きちんと詳細されるべきなので、当社のサイトで紹介させて頂きました。

時間もかからず、かつ、直感的にわかりやすく相場が調べられるようになっていますので、ぜひ使ってみてください。

コラム~公的評価額の調査も簡単!~

ウチノカチには姉妹サイトに「トチノカチ」というサイトもあります。

トチノカチは公示地価や相続税路線価、固定資産税路線価等を無料で調査できるサイトです。

同じ会社が提供しているだけあって、こちらも便利な機能があります。

 

中でも私が特におすすめなのが、公示地価サービスの中にある「学区別」の土地価格の表示機能です。

良い学区への引っ越しを検討している方にとっては便利な機能といえます。

土地の固定資産税の概算も算出できる機能がありますので、土地を探している方はトチノカチも利用してみると良いでしょう。

4.最終的に売却前は一括査定サイトを利用しよう

相場の調査はウチノカチを用いることで十分ですが、実際に売るのであればきちんと不動産会社に査定を依頼することが適切です。

土地総合情報システムは、国が不動産の投機的取引を防止する目的もあるため、全ての取引情報を掲載しているわけではありません。

「高い」と推測されている取引情報は排除されており、保守的な取引価格がピックアップされてデータベースが構築されています。

よって、土地総合情報システムを使って把握した相場は、実際に売れる価格よりも安いケースが多いです。

立地にもよりますが、戸建ての場合、感覚的に1,000万円程度、安くなっている可能性はあり得ます。

自分で認識した相場が実際の価格と1,000万円もずれてしまえば、判断を見誤る可能性がでてきます。

そのため、自分で行った相場調査はあまり過信せず、早めに複数の不動産会社に査定を依頼してしまった方が良いのです。

査定結果が複数あれば、さらにリアルな相場が見えてきます。
A社が4,000万円、B社が3,900万円、C社が4,100万円と査定してきたら、普通に考えて相場は4,000万円前後と推測できます。

売却前に査定を依頼するなら、「不動産売却HOME4U」が一番安全、かつ、適切です。
不動産売却HOME4UはNTTデータが日本で最初に始めた不動産一括査定サイトであり、歴史も長く利用者と不動産会社の双方から信頼が厚い一括査定サイトとなっています。

超手堅く真面目な信託銀行系の不動産会社まで参画企業として登録されており、不動産会社の信頼性は他の一括査定サイトと比較してずば抜けて高いです。

名前は出せませんが、強引な営業で知られる大手不動産会も外れており、安心して利用できるようになっています。

不動産一括査定サイトは、やたらなところを使ってしまうと、情報が拡散され酷い目にあいます。
不動産売却HOME4UはNTTデータグループが運営していますので、その点は安心です。

まとめ

以上、不動産相場の調べ方について解説してきました。

相場を調べるサイトとしては、「土地総合情報システム」や「レインズマーケットインフォメーション」が紹介されることが多いです。
ただし、これらのサイトは使いにくく、正直言って相場を把握できないと思います。

相場を把握するなら「ウチノカチ」という大変便利なサイトがあるので、おすすめします。
誰でも簡単に相場を把握できるサイトとなっていますので、ぜひ使ってみてください。

 

 

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