マンション売却のスケジュール!流れとやるべき準備を知っておこう

2019/07/25

「マンション売却 スケジュール」と検索している人は多いようです。
マンションは準備段階から最終的な引渡まで約半年程度の時間を要します。

これからマンションを売却するのであれば、最初に全体の流れを把握し計画的に売却を進めて行くことが重要です。

そこでこの記事では、マンション売却のスケジュールについて解説します。
また、マンション売却はしっかり準備をするとスムーズに行きますので、やるべき準備についても紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。

この記事の筆者:竹内英二 (不動産鑑定事務所:株式会社グロープロフィット代表取締役)
保有資格:不動産鑑定士・宅地建物取引士・中小企業診断士・不動産コンサルティングマスター・相続対策専門士・賃貸不動産経営管理士・不動産キャリアパーソン

 

1.売却の基本的なスケジュール

1-1.マンション売却の流れ

マンション売却の流れは以下の通りです。

最初に準備を行い、準備が整ったら売り出し価格を決めるために査定を行います。
査定終了後、不動産会社と媒介(ばいかい)契約を締結します。
媒介契約とは不動産会社に仲介を依頼する契約のことです。

準備で1ヶ月、査定から売却活動の開始までは約0.5ヶ月程度見込んでおくと無難です。
媒介契約を締結したら、いよいよ販売開始となります。

販売活動は平均で約3ヶ月です。
この販売期間が人によっては半年や1年超など長引くこともあります。

購入意向のある買主が現れると、「買付証明書」という書類を受領します。
ここでは、場合によって値引き交渉などがあります。
購入希望者と契約条件の交渉を行い、条件が整えば売買契約の締結です。

マンションの売却では、売買契約と引渡を別日で行います。
売買契約から引渡しまでの間は、通常、1ヶ月です。
その間に、買主は住宅ローンの本審査を通し、売主は引っ越しを行います。

ここまで、準備から引渡までを含めると、4.5~6ヶ月程度の時間が必要です。

最後に、場合によっては確定申告を行うことがあります。
確定申告は、売却の翌年の2/16~3/15の間まで行います。

確定申告が必要かどうかについては、以下の記事で詳しく解説しています。
後ほど時間があるときにお読みください。

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マンション売ったとき確定申告はする?しない?税金はどうなる?

1-2.お金の流れのスケジュール

お金の流れのスケジュールは以下のようになります。
マンション売却では、税金以外の費用として、ざっくり売買代金の3.5%程度がかかります。
税金については、発生しないことの方が多いです。

販売開始をする際にインスペクションやハウスクリーニングを行う人は、その費用がかかります。

インスペクションとは、既存住宅の基礎、外壁等の部位ごとに生じているひび割れ、雨漏り等の劣化・不具合の有無を目視、計測等により行う調査のことです。
マンションのインスペクション費用は5万円程度が一般的です。

ハウスクリーニングとは、プロの清掃業者による家の掃除のことです。
キッチンやバス、トイレなどの水回りの部分だけ、5~6万円の費用をかけて行う人が多いです。

売買契約時には、売買契約書に貼りつける「印紙代」と不動産会社へ支払う「仲介手数料の半額」が生じます。
買主から「手付金」を受領します。
手付金は売買代金の10~20%が相場です。

引渡時の出金は、住宅ローンが残っている場合には「抵当権抹消関連費用」が生じます。
「仲介手数料の半額」の残金も支払います。
住宅ローンが残っている場合には、引渡と同時に「住宅ローン残債」を返金します。

引渡時の入金は、売買代金の「残金」が支払われます。
残金とは手付金を除いた売買代金の残りの金額という意味です。

また、固定資産税や管理費・修繕積立金の精算金も買主から受領します。
精算金とは、引渡日以降の固定資産税等を、売主が買主から受領するお金です。

税金が発生する場合には、確定申告時に「申告と納税」の両方を同時に行います。

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2.買い替えのスケジュール

この章では、買い替えのスケジュールについて解説します。
買い替えは、前章で紹介した売却のスケジュールに購入のスケジュールも加わるため、さらに複雑です。

買い替えには、売却を先に行う「売り先行」と購入を先に行う「買い先行」があります。

売り先行のメリットとデメリットは以下の通りです。


(売り先行のメリット)

  • 売却価格が確定するので、買い替えに向けた資金計画が立てやすい。
  • 購入物件と売却物件の二重ローンの発生を避けることができる。

(売り先行のデメリット)

  • 売却前に購入物件が決まっていないと仮住まいが発生してしまう可能性がある。
  • 住みながらの売却となるため売りにくい。

売り先行のスケジュールは以下の通りです。

一方で、買い先行のメリットとデメリットは以下の通りです。


(買い先行のメリット)

  • 空き家にした状態で家を売却できるため売却しやすい。
  • じっくりと購入物件を探すことができる。

(買い先行のデメリット)

  • 売却物件と購入物件の二重ローンが発生する。
  • 売却価格や時期が未定であり資金計画が立てにくい。

買い先行のスケジュールは以下の通りです。

売り先行と買い先行の大きな違いは、内覧の手間です。
内覧とは購入希望者に対して家の中を見せる販売行為を指します。

売り先行だと、住みながら家を売るため、売主が内覧対応しなければなりません。
内覧では、家の片づけも必要ですし、インターネット広告用の写真を撮るための準備も必要となります。
内覧は土日に集中するため、販売活動期間中は土日が潰れてストレスが溜まります。

一方で、買い先行であれば内覧は不動産会社に任せてしまうことができます。
空き家の状態で売却できるため、内覧の度に掃除をする必要もなく、インターネット広告の写真写りも良いです。

売却に関しては、買い先行の方が圧倒的に「楽である」といえます。

また、売り先行は売却だけが先に決まってしまうと、一度賃貸物件に引っ越すなどの必要が生じます。
二重に引越代もかかり、仮住まいの間は家賃も発生します。

売り先行で仮住まいをなくすには、売却と購入の売買契約をほぼ同時に行うというスケジュール調整が必要です。
しかしながら、スケジュール調整はそう簡単には上手く行きません。

そのため、可能であれば買い替えは「買い先行」を選択した方が良いです。
売却物件の住宅ローンが既に完済している人であれば、経済的な負担も軽いはずなので、買い先行がおススメになります。

売却物件に住宅ローンが残っている人でも、数ヶ月の二重ローンに耐えられるようであれば、買い先行を選択するというのも1つの判断です。

売り先行か買い先行かの選択は、内覧や二重ローンの負担、スケジュール調整の難易に大きく影響しますので、十分検討した上で決定しましょう。

尚、売り先行では、売却を先に行おうと思っていたにも関わらず、購入が先に決まってしまうこともあります。

転勤などで先に購入しなければならないケースもあり、売り先行ではスケジュールが計画通りに行かないことも多いです。

売り先行でスケジュールが狂ってしまうときは、「つなぎ融資」を利用します。
つなぎ融資とは、買い替えにおいて購入物件の代金支払いが売却物件の代金入金よりも先に来た場合など、一時的な資金不足を解消するために利用できるローンです。

売り先行を選択する人は、つなぎ融資の知識があった方が良いので、つなぎ融資についても調べておくと良いでしょう。

つなぎ融資については、以下の記事で詳しく紹介しています。
ぜひご参照ください。

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マンション買い替えのつなぎ融資とは?おすすめ会社の比較一覧も紹介

3.販売に要する平均期間

マンション売却のスケジュールは販売期間の部分が不確定要素となります。

準備期間は自分で調整できますし、売買契約から引渡までの1ヶ月はほぼ固定です。
全体のスケジュールが長引くか、短くなるかは販売期間の部分にかかっています。

公益財団法人東日本不動産流通機による「首都圏不動産流通市場の動向(2018年) 」では、販売期間の平均日数を公表しています。

過去10年間の平均日数を見てみると、以下のグラフの通りです。

2018年の平均日数は「78.8日」です。
販売期間としては、約2.6ヶ月で売れていることになります。

マンションの販売期間を3ヶ月で押さえるコツは適正な売り出し価格を設定することです。
売り出し価格が高過ぎると、マンションの販売期間が長引く原因となります。

適正な売り出し価格を設定するためには、適正な査定額を知ることが必要です。
査定価格とは、本来は3ヶ月程度で売却できる価格ですが、不動産会社にとっては媒介契約を取るための「営業用の価格」でもあります。

不動産会社が、ただ媒介契約を取りたいがために高く査定してくることもあるため、高過ぎる査定価格には注意が必要です。

適正な査定額は最低でも3社以上の不動産会社から査定を取ることが必要となってきます。

例えば、A社だけから3,300万円という査定額を取っても、それが高いのか安いのかはわかりません。

次にB社kら4,100万円という査定を取ると、A社が低くB社が高いという事実だけが分かります。

さらにC社から3,500万円という査定を取ることで、B社が高過ぎる査定価格であることが分かります。

加えてD社も3,400万円であるとしたら、3,300万円から3,500万円あたりが適正額であるという確信が持てます。

このように適正な査定額を知るには複数の不動産会社から査定を取った方が良いので、売却前は必ず複数の不動産会社に査定を依頼してください。

高過ぎる査定価格を排除し、適正な売り出し価格を設定することが、3ヶ月以内で売却するコツです。

【関連記事】

マンション売却の平均期間ってどれくらい?日数は78.8日の真実

4.売りやすい時期と売りにくい時期

マンション売却では、売りやすい時期と売りにくい時期を知っておくことも重要です。
売りやすい時期に売れば、販売期間は短縮できますし、売りにくい時期に売ると販売期間が長引いてしまいます。

マンションは、2~3月の移動シーズンが売りやすく、お盆がある8月は売りにくいです。

以下は、東日本不動産流通機構が示している首都圏の中古マンションの過去5年における月別の成約数を示します。
成約数とは、何件の売却が決まったかという数のことです。
橙色は5年間の平均値となります。

マンションの成約件数は、毎年3月がピークで8月が底です。

2月や3月に売りに出せば1~2ヶ月程度ですぐに売却できる可能性は十分にあります。
一方で、6月に売りに出すと、8月をまたいでしまうため3ヶ月以上の時間がかかることもあり得ます。

スムーズに売却するのなら2~3月を狙い、8月は外すというのがポイントです。

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5.準備段階でやっておくこと

この章では準備段階でやっておくことについて解説します。

5-1.相場を調べておく

準備段階では、自分で相場を調べておいた方が良いです。
自分なりに値段を把握しておくと、適正な査定価格をすんなりと見抜くことができます。

以下のサイトを使うと、匿名で自分のマンションの価格を知ることができます。
もちろん無料です。

また、同じマンションの他の部屋が売りに出ているかもしれないので、SUUMOやHOME’S等の不動産ポータルサイトを使って、値段を調べておきましょう。

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マンション売却で売り出し価格を決めるための7つのルールを解説!

5-2.設備の動作確認をしておく

売却を依頼する前に、コンロや浴室乾燥機等の設備の動作確認をしておきます。
不動産会社に売却を依頼すると、「付帯設備表」の記載を求められます。

付帯設備表とは、売却対象となるマンションや戸建ての設備に関する状況について、買主に伝えるための書類です。

具体的には以下のようなイメージの書類となります。

マンション売却では、設備は必ずしも完璧に修理しなければならないものではありません。
壊れたままの状態でも、買主が了解すれば、売却は可能です。

付帯設備表は「設備の有無」や「壊れた状態」を買主に伝え、了解をもらうための書類ですので、重要となります。

壊れた状態で黙ったまま売ると、売却後、トラブルになりますので、必ず付帯設備表に記載するようにしてください。

付帯設備表の記載は、結構、時間がかかりますので、事前に設備の不具合等を把握しておくことをおススメします。

また、設備の状態を把握しておくと、不動産会社に対して「修繕すべきかどうか」の相談をすることもできます。

「その程度なら修理しなくて構いませんよ」と言われる可能性もありますので、修繕すべきかどうかは、不動産会社に見てもらってから判断した方が良いでしょう。

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不動産売却における付帯設備表・告知書の書き方および記入例を紹介

5-3.リフォーム履歴をまとめておく

リフォームは価格を上げる要因になりますので、リフォームしている場合にはリフォーム履歴をまとめておくようにしてください。
リフォームしていなければ不要です。

例えば「2014年 キッチン交換」、「2015年 カーペット交換」、「2016年 洗面化粧台交換」、「2017年 インターフォン交換」等、直近5年くらいの間に行ったリフォームは価格を上げる要因となります。

マンションは、自費で行わなくても玄関扉や排水管交換など管理組合で行っている修繕もあります。

管理組合で行っている修繕でも、十分にアピール材料となりますので、直近5年くらいの履歴をまとめておくようにしましょう。

5-4.必要書類を確認しておく

マンション売却では以下の書類が必要ですので、書類の有無を確認しておくようにしてください。

1.権利証又は登記識別情報通知書
2.パンフレット
3.管理規約
4.使用細則
5.鍵(複製も含め全て)
6.購入時の売買契約書
7.印鑑証明書(3ヶ月以内)
8.固定資産税・都市計画税納税通知書
9.住民票
10.本人確認資料(運転免許証等)
11.固定資産税評価証明書

準備段階では、とりあえず、上記のNo.1~No.6の書類を確認しておきます。
No.7以降は後で入手します。

書類の中で特に重要なのか、「権利証又は登記識別情報通知書」と「購入時の売買契約書」の2点です。

権利証とは、所有者が登記権利者として権利を取得した際に、申請書に添付した「原因証書」または「申請書副本」に登記済の押印がなされ、登記所(法務局)から渡されている書類です。
「登記済証」と書かれているものが権利証に該当します。

平成17年3月7日より改正不動産登記法が施行されたことにより、権利証が登記識別情報通知書という書類に切り替わりました。
登記識別情報は、権利証に代わるものになります。

「権利証又は登記識別情報通知書」は売却に必要な書類なので、引渡まで大切に保管しておくようにしてください。

また、「購入時の売買契約書」は売却時の税金計算のために用います。
税金を計算する確定申告は、売却の翌年の2/16~3/15に行います。
売却後も必要となりますので、捨てずに保管しておきましょう。

5-5.写真を撮られても良いようにしておく

売り先行を選択し、住みながら売却する人は、写真を撮られても良いようにしておくことが必要です。

査定時に家の中を片付けておくと、そのまま写真も撮ってくれますので、その後、すぐにインターネットに物件広告を掲示してくれます。

写真映りを良くするコツとしては、掃除ではなく、「モノを捨てる・片付けること」です。
例えば、以下のような状態の部屋は非常に汚く見えます。

汚く見える原因は、モノが片付けられておらず、散乱しているためです。
じゅうたんに掃除機をかける以前の問題で、モノが溢れかえっていることが汚く見える原因になっています。

一方で、以下のような部屋は写真写りが良く、綺麗な部屋に見えます。

綺麗に見えるのは、モノがほとんど置かれていないことが理由です。
床に多少のホコリがあったとしても、モノが少ない部屋は、綺麗に見えるようになります。

写真の準備というと、一生懸命掃除機をかけたり、床を拭いたりする人がいますが、そのような準備は不要です。

効果的な対策は、「モノを捨てる・片付ける」ですので、目に飛び込んでくるモノの数を減らすようにしてください。

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6.準備が整ったら一括査定

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7.まとめ

以上、マンション売却のスケジュールについて解説してきました。

マンション売却は、全体で4.5~6ヶ月程度の時間がかかります。
販売期間の長短を決めるのは、適正な売り出し価格の設定です。
スムーズな売却を行うためにも、高過ぎる価格設定は避けるようにします。

買い替えのスケジュールは売り先行か買い先行かで大きく異なります。
十分検討した上で、売り先行か買い先行かを決めることをおススメします。

スケジュールが把握できたら、早速準備に取り掛かりましょう。

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